お役立ち情報

2020.05.01

No.06 『目に見えているものが正しい?』

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『ニイミ通信』 2020/05/01 号
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GWが目前に迫ってきました。 例年ならば、仕事は連休前で忙しい反面、連休中の過ごし方を楽しみにしている時期ですが 今年はコロナの影響で、仕事、プライベート共にいつもと違う心境になりそうです。 その中でも、少しでも役に立つ情報を発信していきますので 今回も最後までお付き合いください。

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「目に見えているものが正しい」
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このように言われると、なんだか反発したくなるのは私だけでしょうか。
「確認し、見えているものの方が正しい」 こちらの方がなんとなく納得できます。

生卵とゆで卵の違いは、外見だけで私は判断できません。なんらかの方法で確認してから判断します。
今回は、この「目に見えているものが正しい?」についてです。
えらく哲学的で難しそうな感じですが、私はそちらの思想的方面は詳しくありませんので
あくまで現場で起こった事を元に、紹介させていただきます。

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見える化の弊害?
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先日、ある塗装乾燥ラインのダクトバーナーのメンテナンスを行いました。
この会社の設備はきちんと管理がされているようで、
この計器はこの範囲が正しい値だというふうに計器のガラス面に緑のテープで正常値範囲が示されていました。 もちろん今回メンテナンスを行った塗装乾燥ラインの計器にもそのような正常値範囲がテープで貼ってありました。

実際にダクトバーナーのガスライン、エアーラインも正常値に入っている値が示されていました。
しかし、この値って本当に正しいと思います?
ええっ?そのような数値が示されていたのなら、正しいに決まっているでしょ!
と思うかもしれません。

皆さん驚かないでくださいね。 実際我々がメンテナンスを行う会社の設備についている圧力計の半数以上は正しい値を示していないことの方が多いのです。
今回の場合は、配管から圧力計を外しているのに、なぜか針は正常値を示したまま。取り外しても針はピクリともしません。

当時の状況はこちら→→→メンテナンス事例①

実は、こういう圧力計は非常に多いのです。 見える化を行う事は非常に素晴らしいのですが、
「見えているものが正しい」が続いてしますと逆にトラブルになりそうです。
だから、本当に正しい値が示されているかどうか、せめて1年に1回くらいは
確認した方が良いですよね。

また、今の圧力の単位は通常SI単位で表されます。  MPa、kPaなどがほとんどですよね。
しかし以前は「kg/cm2」や「mm aq」で表されていました。
これらの圧力計は10年以上経ったもので、経験上正常値を示さないケースがほとんどです。

皆さんの工場の圧力計はどうですか? 連休前に、工場の計器をざっとみて回るのをおすすめします。
疑問点や不明点ございましたら、お気軽に連絡下さいね。