「製品に油汚れが残る…」
こんな悩みを抱えていませんか?
工作機を使用している工場では、以下のような課題に直面することが多いのではないでしょうか?
- 洗浄工程で切削油が製品に残ってしまう…
→ 高い洗浄性を持つ切削油を探している - 切削油によるベタつき汚れ・悪臭・肌への負担…
→ 労働環境を改善したい - タンクやクーラントの清掃に手が回らない…
→ メンテナンスの負担を軽減したい
これらの課題を解決するのが、マイクロエマルジョンタイプの水溶性切削油です。洗浄性が高く製品の品質を向上させながら、快適な作業環境の実現にも貢献します。
この記事では、そんなマイクロエマルジョンタイプの水溶性切削油のメリットや導入のコツをご紹介していきます。
「マイクロエマルジョンタイプ」のメリット
1.高い洗浄性で品質向上
従来の切削油では、洗浄工程で油が残り、製品にシミや不良が発生することがあります。特に後工程の塗装時に問題となるケースが多く、品質管理の面で大きな課題となります。
マイクロエマルジョンタイプの切削油は、微細な粒子構造により製品に付着しにくく、洗浄工程で簡単に落とせます。これにより、
- 製品の品質が向上し、不良品発生率を低減
- 切削油の残留を抑え、後工程のトラブルを防止
- 切削油の使用量も抑えられ、コスト削減に貢献
といった、ロングライフなオイルとしても優秀で、交換頻度の削減も期待できます。
2.悪臭を抑え、快適な作業環境を実現
工場内の水溶性切削油の悪臭やべたつきに悩まされていませんか?
切削油が機械内部にこびりつくと、悪臭の原因になり、工場内の空気環境も悪化します。従来の水溶性切削油では、メンテナンスを怠ると臭いが強くなる傾向もあり、従業員の作業環境にも悪影響を与えます。
マイクロエマルジョンタイプの切削油を導入することで、
- マシン内部の付着を抑え、臭いの発生を抑えられる
- さらっとした使用感で、肌への負担を軽減
- 職場の空気環境が改善され、快適な作業環境を維持
特に女性の作業者が多い職場では、肌への影響を軽減できる点は好感をもって受け止められる傾向があります。
清掃負担を軽減し、作業効率アップ!
小規模工場では、タンク清掃やクーラントの交換に人手を割くのが難しいという課題があります。従来の切削油では、マシン内部の各所にこびりつくため、清掃作業に時間や手間、コストがかかります。
マイクロエマルジョンタイプの切削油は、
- 付着しにくく、清掃が容易で作業負担を軽減
- メンテナンス頻度が減り、人手不足を解消
- 交換作業の時間を削減し、生産性向上に貢献
これにより、限られた人員でもスムーズに生産工程を維持できます。
デメリットも考慮
マイクロエマルジョンタイプは多くの利点を持ちますが、すべての材質に適しているわけではありません。
- △ 重切削や難削材には向かない場合もある
- △ 真鍮・銅では青サビが出やすい
- △ 一般的なアルミ(ADCなど)・鉄には問題なく使用可能
そのため使用する条件に合わせた選定が重要になります。
工場での導入事例

ダイキャスト業 T工場
問題点: 洗浄性が悪く、油の残留が課題だった。
結果: テスト導入の結果、洗浄性が大幅に向上。副次効果としてマシン内や周辺環境のベタつきもなくなり、臭いの抑制も期待できる。女性作業者が多いため、労働環境改善の観点からも採用。
ダイキャスト業 D工場
問題点: シミの発生が多く、特に段付きの袋穴加工で油が残りやすかった。
結果: マシン1台でテストしたところ、シミの発生が激減し、品質が大幅に向上。その後、工場全体で導入。

K工場
問題点: 工作機のストレーナーやメッシュ、フィルターが目詰まりし、切りくずがたまり高い頻度でオーバーフローの必要性が発生。
結果: マイクロエマルジョンタイプに変更後、目詰まりの問題が解消し、安定稼働が可能に。

A工場
問題点: 腐敗しやすく、年に2~3回の交換が必要だった。
結果: 交換頻度が年1回または2年に1回に減少し、省人化を実現。20~30人規模の工場でもメンテナンス負担を軽減。

B工場
問題点: 以前は肌荒れが当たり前だったが、最近は女性作業者が増え、対策の必要性が高まっていた。
結果: 肌に優しいマイクロエマルジョンタイプを導入し、作業環境が改善。
まとめ
事例集・お役立ち情報・相談窓口
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資料ダウンロード
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社内でご検討用にメンテナンスの流れや実績などをまとめた資料をPDFでご用意しています。無料でご覧にいただけますのでダウンロードしてご活用ください。
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問い合わせ・ご相談・無料調査のご依頼
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お電話でのお問い合わせもお気軽にどうぞ。専門知識をもった担当スタッフが丁寧にお応えいたします。ご希望の場合はご訪問でのご説明も可能です。
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対応エリア
東海三県(愛知県・岐阜県・三重県)を中心に滋賀県東部、静岡県西部など近隣エリアをカバー。各地域に拠点を構え、途切れることのないガス供給網を構築しています。

工場経営では、生産効率やコスト削減だけでなく、作業者の負担軽減や労働環境の向上も重要です。高品質な製品を安定生産するには、作業しやすい環境が不可欠です。
マイクロエマルジョンタイプの水溶性切削油を導入すると、以下のようなことが期待できます。
ただし、切削油の選定は加工環境や材料特性に左右されるため、慎重な調査と検証が必要です。導入前のテストや現場に合わせたカスタマイズが成功の鍵となります。
私たちは現場と経営の視点を活かし、最適な切削油選びをサポート。長年の経験をもとに、導入から運用までしっかり支援します。
水溶性切削油の見直しをご検討なら、ぜひご相談ください。貴社の生産性向上と作業環境の改善を共に実現しましょう。
木村 洋平
所属は石油部門。工業用潤滑油のスペシャリストとして工場の困りごとに寄り添い、顧客から信頼を寄せられている。石油製品のことなら潤滑油に限らずご相談ください。