はじめに
工業炉は様々な産業で使用されている重要な設備です。そのため、故障やトラブルが起きた際は迅速な修理ができる体制づくりや、日ごろからのメンテナンスが必要です。しかし、適切な体制づくりや、そうした対応が可能な修理専門業者を選ぶのは簡単ではありません。この記事では、工業炉の修理専門業者を選ぶ際のポイントや具体的な対策についてわかりやすく説明します。
工業炉の修理が必要になる主な理由
工業炉の修理が必要になる主な理由として、工業炉の長期間の使用による経年劣化、温度調整の不調、エネルギー効率の低下などが挙げられます。また、定期点検で問題が見つかる場合や、これまで修理の依頼をしていた業者の廃業なども考えられます。
工業炉の修理専門業者を探す理由
●お抱え設備業者が廃業…
お抱えの設備業者が高齢化に伴い跡継ぎがなく廃業しました。新たな業者を探して対応してもらいましたが、対応が悪く困っています……
●自分たちで修理したところ状況悪化
以前は現場調査・見積もりまで無料で対応してくれていた業者が、最近の価格高騰により出張費を請求するようになりました。自分たちで修理を試みましたが、うまくいかず結果として設備の不良が増えてしまいました……
●ベテラン技術者が定年退職……
お抱え業者のベテラン技術者が定年退職し、若い技術者が主担当になりました。以前は設備トラブルがその場で修理され、迅速に改善できていましたが、新しい担当者は知識不足から本部の確認が必要となり、状況によっては2、3日から1週間後の対応になってしまうこともあります。
- 原因不明のエラーや失火頻度の増加
- 炉の経年劣化
- 温度制御の不調
- 燃焼状況の不具合
- 燃費の悪化
- 工場ラインの明らかな生産性低下
- 定期点検での不具合の発覚
- 依頼業者が廃業
- 社内で設備知識がなく、必要なメンテナンスがなされず放置状態……
これらの問題が原因で、生産ラインの効率低下や、工業炉の動作不良や火が消えるといった致命的な問題が頻繁に起こるようになることがあります。
工業炉修理専門業者の選び方
専門業者を選ぶうえでのポイント
工業炉の修理専門業者を選ぶ際には、以下の点に注意しましょう。
- 専門知識と技術力の確認
- 過去の実績と顧客の評価
- アフターサービスとサポート体制/迅速・柔軟な対応
- 料金とコストパフォーマンス
- 工場全体のことを把握できるかどうか
まず、専門知識と技術力がしっかりしているかを確認します。次に、過去の実績や実際の事例から顧客の評価をチェックしましょう。アフターサービスの充実度や、料金とコストパフォーマンスも重要なポイントです。さらに、工場の設備全体を把握できる業者であることも非常に重要で、自社製品の提供のみを前提した対応姿勢の場合は注意が必要です。十分な人員や迅速で柔軟な対応ができることも選択の重要なポイントです。
具体的な対策
工業炉の修理に関する具体的な対策を紹介します。ここでは、①工業炉全体、②電気系統、③燃焼プロセス・バーナー、の3つに分け詳しく説明します。
①工業炉全体に不安がある場合
工業炉にはさまざまな種類があり、「ひとくくりに工業炉の修理を専門にする」という業者は少ないことが大きな課題です。そのため、以下のように順立てた対策が考えられます。
メーカーサポートの利用
設備械メーカーや部品メーカーのサポートを利用することをまずは検討します。メーカーは総合的な技術サポートや必要な部品の提供を行ってくれます。ただ、古い設備の場合、部品供給が終了していたり、メーカー自体が廃業しているケースもあります。また、度重なる改造により正規の修理の対応ができないケースもあります。また、メンテナンスは手間がかることから、修理より設備更新を勧められる場合もある点は注意すべきポイントです。
社内での技術者育成・熟練技術者からの技術の承継
熟練技術者の勘やノウハウの標準化を検討し、急なトラブルにも迅速に対応できるような組織体制を模索します。ただし体制の確立には時間がかかるため、計画的に進める必要があります。
②電気系統の問題の場合
電気系統のトラブルと断定できている場合は、以下のような対策が考えられます。
部品メーカーへの問い合わせ
モーターや制御装置といった電気系統にトラブルが発生した場合は、まず問題個所の部品メーカーに問い合わせることが有効です。メーカ―がなくなったなどで、問い合せできない場合は、同ジャンルの複数のメーカーに問い合わせることで、代替品や修理方法にたどり着ける可能性があります。
メンテナンス業者の紹介
部品メーカーから、信頼できるメンテナンス業者を紹介してもらうことも有効です。関連している業者とのネットワークがある可能性があるため、適切な対応が期待できます。
③バーナーや燃焼器の場合
バーナーや燃焼器、燃料を含む一連のプロセスに問題が断定できている場合は、以下を検討します。バーナーなどで着火しない、着火動作が同じところで止まってしまう場合など、断線、プラグの劣化、フレームリレーやBCRの不良などが考えられます。
メーカーへの問い合わせ
バーナーや燃焼器に問題が発生した場合、メーカーがわかる場合は問い合わせることを検討します。
バーナーの修理と掃除
燃焼器やバーナーの性能を維持するためには、清掃をはじめとしたメンテナンスが重要です。バーナーを掃除してもよくならない場合は、ガスと空気の混合ミキサーを清掃することも忘れずに行いましょう。
メンテナンスサービスの利用
バーナーや燃焼器のメンテナンスサービスを提供している業者に依頼することも有効です。メンテによる緊急性の高い課題の改善はもちろん、定期的なメンテナンス契約を結ぶことで、トラブルを未然に防ぐことができます。
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工業炉を安定して使い続けるためには、定期的なメンテナンスがとても大切です。特にバーナーや燃焼器、燃焼プロセス全体の最適化・最大効率化については、燃料と工業炉に精通した専門会社のメンテナンスサービスを利用することをお勧めします。
さらに工場の経営視点で工場全体のことを踏まえ適切な対応を一緒に考えてくれる業者であれば最適です。私たちニイミ産業はこれらの条件をすべて満たすために、資格制度や組織体制の強化を図っています。もしまわりに気軽に相談ができる業者がない場合は、お気軽に弊社にご相談ください。歴史と経験をもった、ガスと炉と様々な工場設備に精通したプロが支援いたします。
ニイミ産業「ガロプロ」
私たちは、ガスと炉のプロフェッショナル集団。 燃焼プロセスの最適化を通して、 工場とともにプログレス(発展)していきます。
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