ガスヒートポンプエアコン(GHP)で
電気代の基本料金を大幅削減!

はじめに

企業経営においてエネルギーコスト、特に電力の基本料金は大きな負担となっています。近年の猛暑に伴い、冷房需要が増加し、電力使用量がピークに達することで基本料金が更に高騰するケースも少なくありません。そこで、注目されているのがガスヒートポンプエアコン(GHP)の導入です。本記事では、GHPを利用して電力の基本料金を効果的に削減し、省コストを実現する方法を詳しく説明します。

ガスヒートポンプエアコン(GHP)とは?

ガスヒートポンプエアコン(GHP)は、ガスを使って冷暖房を行う空調システムです。冷暖房の為の冷媒サイクルを回すコンプレッサーの動力源にガスエンジンを使用します。

暖房運転のイメージ。ピークカットの開設

従来の電気ヒートポンプエアコン(EHP)と比べた特徴とメリット

従来の電気ヒートポンプエアコン(EHP)と比べて、以下の様な特徴とメリットがあります。

電力使用量の削減

GHPはガスエンジンを使用するので、電力需要を大きく抑制することができます。その結果ピーク電力を抑えることができ、電気料金の削減に繋がります。

エネルギー効率が高い

GHPはガスエンジンの排熱を利用して、スピーディーに冷暖房を立ち上げます。除霜運転が少なく、外気温が低下しても暖房能力に影響を受けにくいので、安定したパワフルな運転が可能です。

災害時にも対応

発電機能搭載タイプのGHPなら、停電時でも動作し続けることができます。万が一の停電時にもガス供給があれば、機器を起動し、発電・室内に電気を供給する機種もあります。災害時などに工場内の設備の稼働までは賄えませんが、空調・照明・スマートフォン・テレビなどの機器の使用ができるので災害対策としても有効です。

GHP導入によるエネルギーコスト削減の効果

電気料金 ピーク電力を抑えて「基本料金」を削減

まず電気料金の計算方法について少し触れますが、「基本料金」と「電力量料金」の合計額に「再生可能エネルギー発電促進賦課金」を加えたものが電気料金です。

電気料金の計算方法

「基本料金」は、「基本料金単価」と「契約電力」と「力率割引・割増」をかけて算出します。「基本料金単価」は契約時の単価ですが、「契約電力」は実量制で、メーターで測定した過去1年間(そのひと月と前11カ月)の最大の電力使用量によって決定します。 そのため直近1年間で電気の使用量が一番多かったピークのタイミングの電力使用量によって、「契約電力」が決まります。

このピークの電力使用量を抑えることで、大幅に電気料金の削減に繋がるのです。これをデマンドカットといいます。 EHPとGHPの消費電力量(冷房時、20馬力相当)を比べると約1/10になります。

消費電力量への効果、

GHPを導入することで、特に夏の暑い時期の電力使用量を削減することができ、その結果「契約電力」を抑えることができます。

そして、キュービクル(受電設備)の容量の低減に繋がるケースもあります。
※キュービクルとは、電力会社との電気供給契約が50kW以上の需要家が、電気を受電する際に必要となる設備です。

さらにコストを削減する方法

ガス価格が安い事業者であればメリット大

ボイラーや高温炉などガスの消費量の多い設備を工場内で使用している様な、比較的ガス価格の安い工場では、GHPを導入することで大幅なコスト削減の効果が期待できます。

発電機機能で電気代を節約

発電機の機能がついているGHPであれば、事務所などの電力を自家発電でまかなうことができ、節約できる可能性もあります。そして、災害対策としても利用できます。

GHP導入が特に有効な工場・企業

○ ガスをたくさん使っていて、空調も多く使う工場

ボイラーや高温炉、アルミ溶解炉を使用している工場や、食品工場など温度管理が重要な工場はガスの使用量が多いです。そのためガス価格が安く設定されていることが多く、EHPよりも結果的にランニングコストが抑えられる可能性が高いです。

○ 電気代が高い非生産施設

スーパーやホームセンター、オフィスビルや病院、ホテルや学校などの施設は業務用電力という括りになり、「基本料金」と「電力量料金」の設定単価が工場などの産業用電力と比べて高く設定されています。そのためGHPの導入メリットが高いです。

○ 夏に電気の使用量が急増する事業者

季節による電力使用量の変動が大きく、ピーク時の電気代が高い企業は特に有効です。

GHP導入の注意点

導入前に留意しておくべき点

  • EHPに比べ機器の価格が高額となり、ガス配管接続工事も必要となるため導入時のコスト確認が重要です。
  • ガス消費量が少ない場合、ガス単価が高くガス代が高くなってしまい EHPに比べコストメリットが出せない場合があります。現状のガス単価について 既存業者への確認することをオススメします。(固定型or変動型)
  • GHPは定期的なメンテナンスが必要です。エレメント・オイルフィルター・エンジンオイル・点火プラグ・駆動ベルトなど消耗部品が多いため、メンテナンスを実施しない場合、上記部品の劣化による不具合発生のリスクが高まってしまいます。

導入時のポイント

イニシャル・ランニングコストでEHP/GHPを比較

イニシャルはEHPの方が安い傾向にあります。ランニングは工場内にガス使用の多い設備があればガス単価が安く設定されているので、その様な工場は大幅に抑えられます。

エネルギー使用状況を把握する

年間の電気・ガスの使用量、各料金を把握し 導入による効果をシュミレーションすることが大切です。

適切な機器選びと設置計画

事業規模や施設の特性に合った機器を選定し、効果的な設置方法をすることで、より省エネ効果が期待できます。

 

導入事例

 

まとめ&ガロプロからアドバイス

近年の気温上昇による猛暑が続き、エネルギーコストの高騰は企業・工場にとって大きな問題となっています。GHPの導入は、電気代の基本料金を大幅に削減し、事業の安定運営を支える有効な手段となります。しかし、効果を最大化するためには、使用エネルギーの分析や設置場所・機器の選定が必要となり、専門家のサポートが不可欠です。

私たちは、工場設備とガスの専門家として、多くの企業の省エネ・コスト削減を支援してきました。エネルギー使用状況の分析し、最適なGHP導入プランのご提案をいたします。

無料相談や現地調査も可能ですので、ぜひお気軽にお問い合わせください。

ガロプロ
穂積 徳

ダイカスト工場、塗装工場、食品工場など幅広い分野の顧客を担当。 前職の総合コンサルタントでの省エネ対策や建屋修繕などの実績があり 現場で困っている人たちに協力したいという想いから転職。 結婚3年目で子供が先かマイホームが先かを苦悩する若年サラリーマン。

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