No.08 『貴社はどちらのコストを選びますか?』
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『ニイミ通信』 2020/05/26号
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昨日、緊急事態宣言が全国で解除になりました。
しかし現状ではコロナウイルスがなくなったわけでもなく、 ワクチンが開発されたわけでもありません。
なので仕事においてもあらゆる面で各社様々な対策が今後も必要とされるでしょう。
当社としても一部web会議やマスク着用、 事務所内滞在時間の制限などは継続して対策をしています。 皆さんの職場はいかがでしょうか。
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バーナーメーカー廃業、部品が手に入らない
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今回は乾燥炉のバーナー更新工事の事例をご紹介します。
昨年初めてバーナーメンテを実施した先でバーナーの燃焼筒が割れていることが判明しました。
これが更新前の状態です。
一見、良い状態のようにも思えますが、バーナーを炉体から外して、分解していくとこのように高温で酸化が進んで劣化が進んだうえ、割れてしまっていたのです。
これまで定期的なメンテナンスをされてこなかったので燃焼筒が割れていることに気付かれていませんでした。
燃焼筒が割れた状態で使い続けると失火などのトラブルになっていた可能性があります。
そこで、新品の燃焼筒を注文しようとしたらバーナーメーカー(関東地区)は既に廃業しており 燃焼筒を入手することができませんでした。
お客様自身もバーナーメーカーが廃業したことをご存じありませんでした。
もし、急な部品交換が必要になった時に部品が手に入らないと長期間稼働を止めなければいけません。
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他メーカーのバーナーに更新へ
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お客様と相談した結果、現状は問題なく燃焼していても、燃焼筒が割れているので、 今後不着火や失火などのトラブルが起こる可能性は残ります。
そういったトラブルで製造ラインが止まった場合に予想される損害と、 現状使えているがいつ止まるかわからないバーナーを更新するコストを比較して、バーナーを新しくすることを選択しました。
その中で、今回設置するバーナーを加藤鉄工バーナー製作所のバーナーに交換することにしました。
㈱加藤鉄工バーナー製作所は岐阜県にあるバーナーメーカーで、乾燥炉や溶解炉などのバーナーを扱っており東海地域の工場で多く使用されています。
部品供給体制もしっかりしており、急な部品交換が必要な時もすぐに部品が調達できるメリットがあります。
何度か私もバーナートラブルの当日に部品を取りにいったことがあります。
いざという時に近くにバーナーメーカーがいると心強いですよね。
また、炉体と新しいバーナーの差し込み口の穴ピッチが違っていたので当社で製作したフランジを炉体と バーナーの間に取付けして、無事にバーナーを交換することができました。
当社は乾燥炉や溶解炉の製造メーカーでもあるので、炉の改造や改善も得意としています。
今回はトラブルが起きる前にバーナーを更新したので工場の稼働に支障がありませんでした。
バーナメンテを実施したことで、燃焼筒の故障が判明しました。
今回改めて定期メンテナンスの重要性を実感できる事例でした。
これがバーナーを更新した状態です。これで安心して操業を続けることができますね。